ソフトバンク株式会社は、2025年3月期(2024年4月~2025年3月)の決算を発表しました。今期も全セグメントで増収増益を達成し、過去最高の業績となりました。
決算ハイライト
- 売上高:6兆5,443億円(前年同期比7.6%増)
- 営業利益:9,890億円(同12.9%増)
- 親会社の所有者に帰属する純利益:5,261億円(同7.6%増)
- 1株あたり配当金:年間8.6円(前年と同額)
セグメント別の動向
- ディストリビューション事業
法人向けICTやAI計算基盤の需要増加により、売上高が大きく伸長。 - コンシューマー事業
物販やモバイル売上が好調。スマートフォン契約数は前年から104万件増加し、5G端末比率や接続率も高水準を維持。 - エンタープライズ事業
売上高は27%増で、AI活用やデジタルソリューションの拡大が寄与。2025年度は「AX(AI Transformation)インテグレーター」としての基盤構築を掲げる。 - メディア・EC事業/ファイナンス事業
PayPayの上場準備を開始。メディア・ECとファイナンス事業の営業利益は合算で3,005億円、2025年度は10%増の3,300億円を目指す。
経営方針と今後の展望
- 中期目標の前倒し達成
売上高・営業利益ともに中期目標を1年前倒しで達成。 - AI戦略の加速
AI基盤や自社開発SaaS「X-Boost」など、AIを活用した新サービスの展開を強化。カスタマーサポートの自動化や効率化も推進。 - 通信サービスの品質維持
5G普及とAI時代の到来によるトラフィック増加を見据え、高品質な通信インフラの維持に注力。
社長コメント
代表取締役社長の宮川潤一氏は「全事業で増収を達成し、中期目標も1年前倒しでクリア。今後もAI時代に対応した事業変革を進め、持続的な成長を目指す」とコメントしています。
まとめ
ソフトバンクは2025年3月期において、全セグメントで増収増益を実現し、AIやICT領域での積極的な投資と新サービス開発が業績を牽引しました。今後も「Beyond Carrier」の成長戦略のもと、AI・デジタル分野でのさらなる拡大と、PayPayの上場準備など新たな成長施策に注目が集まります。
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