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キッコーマンの決算まとめと株価の動向(2025年3月期)

1. 直近3期の業績推移

決算期売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)最終利益(百万円)1株益(円)配当(円)
2023.03618,89955,37060,79743,73345.715.6
2024.03660,83566,73375,60556,44159.220.8
2025.03708,97973,69883,75461,69565.025
前年比+7.3%+10.4%+10.8%+9.3%+9.8%+20.2%
  • 2025年3月期は、売上・利益ともに過去最高を更新。北米・欧州・アジアなど海外市場の拡大と円安効果が寄与。
  • 配当は1株25円(前期比4円増配)。株主還元も強化。

2. 2026年3月期の会社予想

決算期売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)最終利益(百万円)1株益(円)配当(円)
2026.03(予)744,50075,20081,80059,60063.225
前年比+5.0%+2.0%-2.3%-3.4%-2.7%0%
  • 売上高は5%増と引き続き成長を見込むが、最終利益は3.4%減と15期ぶりの減益予想。
  • 配当は25円を維持する方針。

3. 株価の動向

日付株価(円)コメント
2025/1/61,761年初来高値
2025/4/71,315.5年初来安値
2025/5月末1,320前後安値圏で推移
  • 年初に高値をつけた後、4月以降大きく下落し、5月末も安値圏で推移。

4. 年初来安値となっている理由

(1)減益予想による失望感

  • 2026年3月期は15期ぶりの減益予想。海外新工場の稼働コスト増、円高進行、米国金利低下による利息収益減が利益を圧迫。

(2)海外卸売事業の成長鈍化懸念

  • 利益の4割を占める海外卸売セグメントで、世界的な景気減速や競争激化、固定費増(北米新工場の稼働)が警戒材料。

(3)為替(円高)の影響

  • 今期の想定為替レートは1ドル=145円(前期比7円以上の円高)で、海外収益の円換算額が目減りする見通し。

(4)株価の需給要因

  • 信用買い残の増加や機関投資家のポジション調整、利確売りなどが下落圧力に。

5. 財務・株主還元

指標数値コメント
自己資本比率74.8%財務健全
配当性向38.5%株主還元強化
自社株買い200億円規模株主還元策
PER(予想)約21倍やや割安水準
配当利回り1.8~1.9%東証平均並み

6. 今後の注目ポイント

  • 為替動向や海外事業の回復、新工場の稼働効率化が利益回復のカギ。
  • 配当・自社株買いなど株主還元策は積極的に継続。
  • 中長期では「グローバルビジョン2030」実現に向けた成長投資と新興国市場開拓が焦点。

キッコーマンは2025年3月期まで力強い成長を続けてきましたが、2026年3月期は減益予想や海外事業の成長鈍化、為替の逆風など複合的な要因で株価が年初来安値圏に沈んでいます。今後は新工場の立ち上げ効果やグローバル市場での新たな成長戦略が注目されます。

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