決算サマリー
項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 | 2026年3月期(予想) |
---|---|---|---|---|
経常収益 | 11兆8,981億円 | 13兆6,299億円 | +14.6% | – |
経常利益 | 2兆1,293億円 | 2兆6,694億円 | +25.4% | – |
最終利益 | 1兆4,905億円 | 1兆8,629億円 | +25.0% | 2兆円 |
1株配当 | 41円 | 64円 | +23円 | 70円 |
配当利回り | 約2.1% | 約3.6% | – | 約3.7%(予想) |
株価の推移
年月日 | 株価(終値) | 備考 |
---|---|---|
2021年3月末 | 591.7円 | コロナ禍後の安値圏 |
2025年3月21日 | 2,239.5円 | 年初来高値 |
2025年4月7日 | 1,310円 | 年初来安値 |
2025年5月15日 | 1,930円 | 決算発表直後 |
業績の詳細と背景
2025年3月期のMUFGの決算は、まさに「絶好調」と言える内容でした。経常収益・利益・最終利益ともに大幅な増加を記録し、3期連続で過去最高益を更新しています。特に最終利益は1兆8,629億円と、国内金融機関としても圧倒的な水準です。
好調の要因は複数あります。まず、海外銀行の買収によるグローバル事業の拡大が大きく寄与しました。これにより、グローバルコマーシャルバンキング部門の粗利益は前年同期比で60%以上増加しています。また、日銀の政策変更に伴う円金利の上昇により、銀行の本業である利ざやも大きく改善しました。さらに、国内外での手数料収入も順調に伸び、収益基盤の多様化が進んでいます。
配当と株主還元の強化
MUFGは株主還元にも積極的です。2025年3月期の1株配当は前期比23円増の64円となり、5期連続の増配を達成しました。2026年3月期も70円への増配を予定しており、配当利回りは約3.7%と東証プライムの中でも高水準です。配当性向も40%を目標としており、今後も安定的な増配が期待できます。
株価の動向と今後の展望
MUFGの株価は、2021年から2025年にかけて3倍以上に上昇しました。2025年3月には年初来高値の2,239.5円を記録し、決算発表後も1,900円台を維持しています。これは、業績の好調さと高い配当利回りが投資家に評価されている証拠です。
今後についても、MUFGはグローバル展開をさらに強化しつつ、国内外の金利動向や手数料ビジネスの拡大を図る方針です。2026年3月期も増益・増配を計画しており、安定した成長と株主還元の両立が期待されています。
まとめ
三菱UFJフィナンシャル・グループは、2025年3月期において過去最高益と大幅な増配を実現し、株価も長期的に大きく上昇しています。グローバル展開や金利上昇、手数料収入の増加など、複数の成長エンジンを持つMUFGは、今後も安定した業績拡大と高い株主還元が期待できる注目の金融株です。長期的な資産形成を目指す投資家にとって、引き続き目が離せない存在と言えるでしょう。
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