三井住友フィナンシャルグループ(SMFG、証券コード8316)は、2025年3月期決算で過去最高益を記録し、株価も大きく動きました。最新決算と株価のポイントを整理します。
2025年3月期決算の概要
- 純利益は1兆1779億円(前期比22.3%増)で、初の1兆円超え。
- 経常収益は1兆1748億円(前期比8.8%増)、経常利益は1兆7194億円(同17.3%増)。
- ホールセール、リテール、グローバル各部門で収益が改善。特にSMBC日興証券の業績回復が寄与しました。
- 資金利益は24%増加し、国内外の預貸金収益や資産運用・決済ファイナンスビジネスの好調が業績を押し上げました。
- 2026年3月期も純利益1兆3000億円(前期比10.4%増)を見込む強気の見通し。3期連続で過去最高益を更新する予想です。
配当と株主還元
- 前期の年間配当は240円から242円に増額。今期は1株あたり136円を予定し、株式分割を考慮した実質配当は11.5%増配となります。
- 5期連続の増配で、配当利回りは約3.7%(2025年5月14日時点の終値3,632円ベース)。
- 発行済み株式の1%・1000億円を上限とする自社株買いを決定し、取得株は全て消却予定。株主還元姿勢が鮮明です。
株価の動向
年初来高値・安値
年初来高値 | 年初来安値 | 直近終値(2025/5/14) |
---|---|---|
4,140円(3/21) | 2,560.5円(4/7) | 3,632円 |
- 2025年3月以降、株価は大きく変動。3月に年初来高値4,140円をつけた後、4月には2,560.5円まで急落。その後は回復基調で推移しています。
- 決算発表直後の5月14日終値は3,632円。直近の値動きはやや調整気味ですが、依然として高水準です。
直近の株価推移(2025年5月)
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 前日比 | 出来高 |
---|---|---|---|---|---|---|
5/14 | 3,646 | 3,674 | 3,581 | 3,632 | -64円 | 17,779,000 |
5/13 | 3,615 | 3,646 | 3,558 | 3,558 | +102円 | 18,793,600 |
5/12 | 3,454 | 3,472 | 3,418 | 3,456 | +30円 | 11,222,700 |
5/9 | 3,393 | 3,426 | 3,381 | 3,426 | +94円 | 14,681,000 |
- 決算発表を受けて一時的な利益確定売りも見られましたが、配当や自社株買いの発表が下支え要因となっています。
今後の見通しと注目ポイント
- 2026年3月期も増益・増配・自社株買いと株主還元を強化する方針。業績の安定成長が期待されます。
- 米国関税の影響で利益1000億円の下押しリスクを織り込んでいるものの、収益基盤の多様化でカバー。
- 株価は短期的な調整を挟みつつも、中長期的には高配当・安定成長銘柄として投資家の注目が続くでしょう。
三井住友FGは、過去最高益・増配・自社株買いと株主還元を強化しながら、2026年3月期も成長を見込む盤石な決算を発表。株価は高値圏で推移しつつ、今後も安定した成長が期待されます。
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