2025年3月期の決算概要
パナソニック ホールディングスは、2025年3月期の決算を発表しました。連結最終利益は前期比で減益となり、2026年3月期も減益を見込んでいます。
- 2025年3月期 連結最終利益:3,662億円(前期比17.5%減)
- 2026年3月期 予想最終利益:3,100億円(前期比15.3%減)
- 年間配当:前期比8円増の48円に増額
- 今期(2026年3月期)の配当は未定
一方、2025年1-3月期(第4四半期)の連結最終利益は前年同期比で大きく伸び、売上営業利益率も改善しました。
経営改革の進捗と構造改革
パナソニックは、構造的な課題解決のため経営改革を推進中です。2026年度には収益改善を目指し、本社機能や家電事業、事業部門での効率化や赤字事業の撤退などを進めています。グループ全体で1万人規模の人員適正化も計画されており、2025年度に実施予定です。
- 2025年度の構造改革費用:1,300億円の損失を見込む
- 2026年度 収益改善目標:調整後営業利益で6,000億円以上を目指す
株価の動向と市場の反応
直近の株価推移
2025年の年初から5月9日までのパナソニック株価は以下のように推移しています。
日付 | 終値(円) |
---|---|
2025年2月18日 | 1,919.0 |
2025年4月7日 | 1,363.5 |
2025年5月9日 | 1,735.5 |
- 5月9日の終値は1,735.5円で、前日比+2.12%と上昇。
- 4月には一時1,364円まで下落しましたが、その後は回復傾向です。
決算発表と株価の関係
2025年2月には、グループ経営改革の発表を受けて株価が大幅上昇し、昨年来高値を更新しました。これは経営改革による収益改善期待が市場で評価されたためです。
決算発表直後は減益見通しや構造改革費用の計上が嫌気される一方、配当増額や第4四半期の利益大幅増加が好感され、株価は堅調に推移しています。
今後の株価予想
一部の株価予想では、2025年5月以降は1,100円台後半から1,200円台での推移が予想され、年末にかけては1,300円台後半まで上昇する可能性も示唆されています。ただし、経営改革の進捗や業績回復の具体的な成果次第で株価は大きく変動する可能性があります。
まとめ
- パナソニックは2025年3月期に減益決算、2026年3月期も減益見通し
- 経営改革と構造改革を強力に推進し、2026年度以降の収益改善を目指す
- 配当は増額されたが、今期の配当は未定
- 株価は一時下落も、経営改革期待や決算内容を受けて回復傾向
- 今後も経営改革の進捗と業績回復が株価のカギ
今後のパナソニックの動向には引き続き注目が集まります。投資判断は、経営改革の実効性やグローバル経済の動向も踏まえて慎重に行うことが重要です。
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